正直なところ、多くの人が取引で失敗するのは、市場が難しいからではなく、最も基本的なエントリーさえ正しく行っていないからです。

エントリーは一見簡単に思えますが、実際には取引全体の中で唯一完全にコントロールできる部分です。エントリー後はどうでしょうか？利益確定できるか、損切りができるかはマーケットの顔色次第です。でも、エントリーのこの一瞬は、事前にしっかり計画しておくことが可能です。

しかし、多くの人はこの段階で最もいい加減になりがちです。価格が上昇し始めると手がうずき、追いかけてエントリー。グループ内で「反転しそうだ」と声が上がれば、流れに乗ってエントリー。さらには、利益確定や損切りについても十分に考えず、ポジションを最大まで張る。結果はどうなるでしょうか？少しでも動きがあればすぐに洗い出され、リバウンドが来ると心が崩壊します。

信頼できるエントリーは、少なくとも次の3つの条件を満たす必要があります。

**第一、論理がしっかりしていること。** ローソク足の形状や移動平均線の交差、取引高や指標を注視するにしても、なぜこの位置でエントリーするのかを明確に理解している必要があります。感覚だけでは？それは基本的に賭けです。

**第二、損切りラインが合理的であること。** 重要なサポートラインがあなたを守ってくれるか？判断を誤った場合の退路はあるか？これは悲観的な話ではなく、基本的なスキルです。

**第三、利益/損失比率が十分に良いこと。** 勝率が高くなくても、利益/損失比率が良ければ長期的に利益を出せます。多くの成熟した取引者は2:1や3:1以上の利益/損失比率を守ることを基本としています。

エントリーは戦争の前に戦機を見極めるようなもので、焦ってはいけません。孫子の兵法には「善戦者は、先ず勝てざるべきことを知り、敵の勝てるところを待つ」とあります。翻訳すれば、自分が負けない場所に立ち、相手の隙を待つということです。

取引も同じです。焦らず、防御をしっかり固めてから攻めることが重要です。