先週、世界の資本市場は一斉に停滞した。S&P500指数は三連敗、ビットコインは10万8千ドルから9万8千ドルへ急落、イーサリアムは4381ドルから3930ドルへと直下落ち、多くの人が牛市の早期終了を疑い始めている。

最も奇妙なのは、FRBがわずか25ベーシスポイントの利下げを行ったばかりなのに、通常は流動性緩和の始まりと考えられるはずなのに、逆に資金が引き揚げられていることだ。

真実は非常にシンプルだ——資金は確かに市場に出ているが、リスク資産には流れていない。

米国債の利回りは急上昇し、短期国債はまるでポンプのように世界の資金をドルシステムに吸い込んでいる。株式、暗号資産、金も次々と資金を奪われている。さらに、政府の一時停止により財政支援も断たれ、市場は一時的に「資金不足モード」に入った。

しかし、このような環境下で、逆に特に重要性を増しているのが安定コインの支払いインフラだ。

伝統的な金融チャネルが詰まり始めると、ドルの流通にはより低コストで世界中に届くルートが必要となる。そこで資金は自然とチェーン上の決済へと向かう。そんな中、あるLayer2ネットワークが重要なハブとなりつつある。

過去30日間で、このチェーン上では実質的な進展がいくつもあった。Stripeは正式にUSDC決済機能を導入し、このネットワークをサポート開始。世界中の商人がノーコストでチェーン上の決済にアクセスできるようになった。Visaもこのネットワーク上で安定コイン決済のテストを行っている。

要するに、市場から資金が吸い上げられる中、インフラ層が静かに資金流を受け入れ始めているのだ。これは単なる炒作ではなく、ドルシステムが新たな資金供給経路を模索している証拠だ。