XRP ETFのローンチが機関投資家のゲートウェイを創出—しかし価格動向は異なるストーリーを語る

XRP初の現物ETFが今月米国取引所に上場し、アルトコインエコシステムにとって歴史的な瞬間となりました。Canary CapitalのXRPCは初日だけで$46M の取引高を記録し、BitwiseのXRP ETFもさらに$105M の資金流入を達成しました。ETFの総運用資産残高（AUM）はすでに複数の商品で$385M に達しています。

ここで意外な展開：それでもXRPの価格は急落しました。

機関投資家の資本が流入しているにもかかわらず、XRPは$2.50超から$2.02まで急落し、数日で19%の下落となりました。クジラはETF上場直後に2億XRP（($404M 相当)）を売却したとみられており、典型的な「噂で買い、事実で売る」パターンです。

実際に起きていること：

1. ETF流入 ≠ 現物需要 — 累計ETF資本$270M は機関のショートやクジラの分配によって吸収されています。オンチェーンデータによると、取引所へのXRP入金が14億枚となり、売り圧力の赤信号です。

2. 収益性の危機 — 利益が出ているXRP保有者はわずか58.5%(（2024年11月以来の最低）となっています。この状況では、下落時にパニック売りが誘発されやすいです。BTCが$90Kを下回った際、1日で$43.96Mが清算されました。

3. テクニカルブレイクダウン — XRPは$2.20のフィボナッチサポートを割り込み、現在は$2.00を再テスト中です。アナリストは、この水準を下回ると$1.55までの下落（さらに25%の下落）が見込まれると警告しています。

マクロ環境： ビットコインのデスクロス、暗号資産全体の資金流出、Crypto Fear & Greed Indexがわずか31と、ETFへの熱狂をかき消しています。XRPのBTCとの相関係数は0.85で、市場全体と共に下落しています。

まとめ： XRP ETF承認は表面的には非常に強気材料でしたが、市場は「本当の値動きは機関の買い集めが終わってから始まる」と見ています。$2.00の水準を注視、割り込めば$1.55までの連鎖的下落に警戒が必要です。